KI・MA・GU・RE 忌野清志郎 & 沢田研二   

たまったアイロンがけをこなしつつ、沢田研二氏の2007年ライブのDVDを見ていた時、急に手が止り心にずしっと重いものを感じた。KI・MA・GU・RE。1988年(だったと思う)のアルバム「彼は眠れない」の中の一曲が始まったから。「あーこの時も歌っていたっけ。ノリの良いライブ向けの曲だし、沢田さん好きなんだぁ。」と改めて思う。廃盤扱いになって久しいこのアルバムの、この曲を知る人は限られているかもしれないけれど、忌野清志郎氏が提供した曲です。それだけでなく、なんと沢田さんと忌野氏のツインヴォーカルスタイルになっていて、日本の2大ロックシンガーの共演が聴けるどえりゃー1曲なんですの。

忌野氏は、わたし位の年代にとっては既に誰もが知っている日本のロックスターでした。派手な外見も社会的な物議ももう驚くに値しなかったので、特にもの凄いファンになることもなかったけれど、矢野顕子ファンのわたしには、彼女との交流から垣間みれた氏の繊細さ、パブリックイメージとはかけ離れた一面が、深く印象に残っていきました。そんな中でKI・MA・GU・REを聴いたものですから、初めての時は素直にチョー驚き。すっげぇカッコイイ!とか清志郎って本当はロックシンガーじゃんか!とか訳のわからない事を言っていたような気がします。沢田さんも沢田さんで空気を読むと言うか、周囲のエネルギーを吸い上げて自分の物にしちゃう人だから、もうめちゃめちゃロックシンガー沢田状態で、忌野氏に完全ガチンコ勝負を挑んでます。しかも、このアルバムにはプロデューサー兼務の吉田健、村上ポンタ秀一、佐橋佳幸、下山淳、凄いメンバーが参加していて、アルバム本体を実家に置いているのでクレジットがはっきりしないのですが、想像を巡らすだけでも、その可能性の妄想セッションでさえ、あまりに凄いので失神しそう。ま、実際の所沢田さんと忌野氏のライブ共演というのは無かったように思うけれど、この一見ぜんぜんタイプの違うお二人をぶつけるお膳立てをした人は本当に偉かったと思います。何と言うか、昨今の流行語、誰でもやってる”コラボ”なんて甘っちょろい言葉で語れない、「大人のお仕事」ですよ。忌野氏のお仕事の中ではマイナーかもしれませんが、是非氏のファンの方にも楽しんでいただきたいです。と、言ってもさっきアマゾンで調べたら中古品が15,000円ですって。んもぉーこういう秀作は青少年の健全育成の為にも一刻も早く再発して欲しいんですけどねぇ。どうなっているんでしょうーか!

丁度、数日前NYの身内から誕生日プレゼントにと、George Harrisonの追悼コンサートとバングラデシュ難民救済コンサートのDVDが送られて来たばかり。彼との別れは私にはとても辛いものだっただけに、忌野氏のファンの今の気持ちがとてもよくわかります。彼の作品はいつまでも消える事無く残るでしょうし、DVDでいつでも会える。それが判っていても、いやそれが判っているからこそ、もうこの人はこの世には居ないという現実が哀しく、切ない。これから改めてKI・MA・GU・REを聴きます。
合掌
vh-j
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by veggieheaven | 2009-05-04 11:33 | Life with Music

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