東京は寒い週末でした。
お寝坊した土曜の朝、ブランチしようと冷蔵庫を覗いたらほぼ空っぽ状態ではないか。みそとパルメジャンチーズの固まりと自家製甘酒があるのみ。ガクッと来た背中に痛い視線感じる。この前間違ってダブって買ってしまった故に出来たたまねぎの山が、さっさ責任とれよと睨んでいる。そういや普通のたまねぎだけじゃないのよね。なぜか赤たまねぎまでまるまる2個もある。一週間ずっと避けてきたたまねぎとの対決。もはや逃れられん。どうせこの寒さ。外へ買い物に出る気もしなかったし、この空腹を赤白のたまねぎで満たす挑戦を決意。
なんてったって、これしか無いんだから!と一人分のパスタに赤白1/2個ずつスライス。まるまる1個使った計算ね。微量のにんにくスライスととりあえず弱火にかけて、次どうするかは炒めながら考える事に。でもすぐ決まりましたよ。だって味噌入れるわけいかないし、甘酒も???だしねぇ。パルメジャンチーズしかないじゃん、と冷蔵庫に取りに行けば、奥の方に慎ましく隠れていた瓶を発見。去年の秋につくったレモン酵母の液でした。もうしっかり熟成していていい感じになっているではないか。程よく炒めあがってきたたまねぎにこのレモン酵母液入れて煮詰め、塩・こしょうで味付、仕上げにパルジャンチーズを削り入れてみた。そしたら嬉しい事に、たまねぎの甘味、レモンの酵母の柔らかい酸味、そしてパルメジャンチーズの塩気が上手いバランスを作ってくれて、お鍋の中に素敵な偶然の宇宙の出来上がってしまったのですね。
やったね♡実にでたらめ、何も考えずに作ったのに!こうなりゃ一気に宴会モード。もう脳裏を横切るのは「わ・い・ん」の3文字。棚を覗けばあるではないか、去年の宴会の際に買ったインドワインの赤が一本残っていた。
はい。というわけで週末のお食事はたまねぎパスタとワイン。あまりに気に入ってしまい、今日も同じ物作っていただきました。ヘンな冒険心出して甘酒なんか入れなくて良かったァ。
そういえば、先日このインドワインについてわたしのインド師匠と話していたのですが。なんでも師匠の家近くの酒屋さんにも置いているらしく、「驚愕のインドワイン入荷!」という店の張り紙で知ったそうですが、最初は思わず固まってしまったそうな。
「こ。。この驚愕というのはどこにかかるんだろう?」って。(笑)ですよねぇ。美味しさのあまり驚愕のワインなのか?インドでワインが作られている事が驚愕なのか??はたまたインドってところが驚愕のクニと言う意味なのか???
ワイン通でもなんでもないわたしが思うに、美味しいですよ。驚愕はしなかったけど。ライトな口当たりなのですよ。だからベジなお料理にもよく合います。今回のたまねぎバスタとの相性もばっちりでした。ランチには本当に丁度良いです。ラベルかわいいし、贈り物にしたくなるお気に入りのワインのひとつです。
ああ、だけど。インドのワインって話すと「やっぱりカレーと合うんですか?」ってよく訊かれますが。好みですけど、わたしはNOとお答えしています。インド料理をよくご存知の方は、そもそもあれはあまりワインとは合う料理ではないって判っていらっしゃいますが、普通の方は、日本酒は日本料理と、フランス料理はフランスワインと、韓国料理はマッコリと、中華料理は紹興酒とって感覚があるから、えええ〜っ!!てがっかりされる方も多いのですね。そう言う意味では、「インド料理とぜんぜん合わないインドワイン」はやはり驚愕なワインかもしれません。
vh-j